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10月19日からスタートした、フードロスゼロチャレンジデイズ、只今熟成期間に入っています。
3週間、今までは燃えるゴミの日に出していた生ゴミを、毎日コンポストバッグの中に入れ続けたモニターの皆さん。
この3週間で、約140kgの生ゴミが資源に変わろうとしています。継続の力を感じると共に、改めて家庭用のコンポストの大いなる可能性を感じずにはいられません。
3週間毎日、H2Oリテイリングの高橋さんがあげてくださる皆さんからの貴重なコメントを拝見させていただいて、体験してみて初めてわかること・感じること、更にそこから新たに見えてくる世界、そんな感想が沢山寄せられていました。
その中でも、今回生ゴミをコンポストバッグに入れることで、ゴミ出しが本当に楽になったと実感、それと同時にプラスティックゴミがこんなにも溢れていることに驚きと違和感を感じている方が多くいらっしゃいました。
私自身もそのように感じています。
レジ袋が有料化になって2年余りが経過しましたが、身の回りを見渡すと、野菜の包み、きのこ類、様々なパックに入った食材、商品のパッケージ、ちょっとしたナイロン袋、etc…
これでもかというほど、プラスティックは溢れています。
例えば、お肉などを量り売りで買ったとしても、現代に溢れるプラスティックはなかなか直ぐに劇的に減ることはないように思います。
しかしながら、全てを一気にシフトするのはなかなか難しいですが、個人個人は気づいたことを変化させて行きながら、社会全体が変化していかなければならないと感じます。
今回のフードロスゼロチャレンジにおいて、実際に体験してみられると、買い物の段階でなるべく使える量を買おうであったり、食事を作る際も、なるべく家族が食べられる量を作るように工夫したり、今まで捨てていた皮の部分をもう少し使えるかなとか、新たなメニューにチャレンジしたりと、皆さん少しでもロスを減らそうという試みに変わってこられていました。
一方で、家庭以外でのフードロスがなぜ起きるのかということを探ってみると、様々な要因にぶち当たりました。
日本では、総人口のひとりあたり、お茶碗一杯分のご飯に相当する食品を毎日捨てているそうです。その食品ロスの廃棄に使われる税金は年間約1,811億円にも上ります。世界では毎年生産された食料の約三分の一が廃棄されています。
一方で、世界では約10人にひとりが飢餓状態であるという調査もあります。
本当に悲しくなるくらい矛盾していますよね。
この数字の中には、生産段階での廃棄は含まれていません。畑においては、不揃いな野菜の多くは廃棄され、豊作であると価格の下落を避けるため大量廃棄されることもあります。これにも一言では言い表せれない様々な理由が見え隠れしているかと思います。
食品メーカーでは、欠品をおこせないので納品分より多く製造するのが慣習となっているようで、結果余った分は廃棄されます。
そして、業界では賞味期限の3分の1が納品期限、3分の1が販売期限とされ、賞味期限が残っていたとしても返品・廃棄されるという実態があるということです。加えて外食産業においても食べ残しや作りすぎなど、様々な問題が見えてきました。
賞味期限はあくまで美味しく食べられる目安を示すものであり、過ぎると食べられないものではありません。
様々な要因が混在していますが、私達消費者の意識も、大きく変えていかなければ食品ロスを減らすのは難しいのではないでしょうか。
そんな中で、世界ではフードロス削減への様々な取り組みが行われております。
飲食店の食べ残しを持ち帰る容器は一般的に「ドギーバッグ」と呼ばれるそうですが、この名称に異を唱えたフランス農業省は「グルメバッグ」を推奨しロゴステッカーを発行。簡単にダウンロードして自前の容器につけられ、誰でも使用できるようになっています。
賞味期限切れ品専門のスーパーマーケットがあるデンマーク。
調べてみると、日本でももったいない市場というお店でこのような取り組みをされていました。
ゼロウェイストへの道のりの5つのR
Refuse リフューズ(断る)
Reduce リデュース(減らす)
Reuse リユース(繰り返し使う)
Recycle リサイクル(資源にする)
Rot ロット(堆肥化)
なかなか難しい断ることができたとして、そもそも増やすことをしなければ(減らす)小さな一歩に近づいていくのではないでしょうか。
そして、ストイックにやるのではなく、今回のチャレンジデイズのモニターの方々のように、面白がって、楽しく取り入れていく輪が広がることで社会は一歩ずつ変わるのではないかと思います。