じゃがいもが天に向かってぐんぐんぐんぐん伸びていきます!じゃがいもの目からみた太陽って、どんな風に見えているのでしょうか。空は青いのでしょうか(^v^)
『The sense of wonder』私の好きな本の一冊にレイチェル•カーソンのこの本があります。
命のともしびが消えかかりそうになりながら残した最後のこの本には、現代に生きる私たちに今もなお静かに熱く語りかけてくれる本であることは間違いないでしょう。レイチェルが、甥のロジャー(正しくは姪の息子である)と一緒に海辺や森の中を探検し、星空や夜の海をながめた経験をもとに書かれた作品です。
『子どもの世界はいつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激にみちあふれています。残念なことに私たちの多くは大人になるまえに澄みきった洞察力や、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力をにぶらせ、あるときはまったく失ってしまいます。』THE SENSE OF WONDERより
この本との出会いは、20数年前。贈ってくださったご婦人は、子ども達の探究心を大切にし、多くの子ども達に絵本や児童書を読み、素語りで物語を語る素晴らしいストーリーテラーです。その語り口は、子どもの目をキラキラと輝かせ、大人は日常の喧騒を忘れ、お話の世界へと連れて行ってくれるのでした。江戸時代にくすり屋さんを営まれていたというその住まいの家屋は、古いものの中に、さりげなく斬新なものも融合し、それでいて田舎のおばあちゃんの家を訪れたような、いつもどこかホッとする空間でした。素敵なお屋敷の中庭には、様々なハーブや花が育てられ、その先には小さな畑がこしらえてありました。そして、時おり吹く風は潮の香りを運んできてくれました。草の匂い、緑の美しさ、畑で積んできた香菜の味わい、風鈴の音、床の木のひんやりした感じ、、、。その感覚は、今でも私の中で鮮やかな色合いで生き続けています。センスオブワンダーを読んだ時、じわーっと何か体の奥の方があたたかくぐぅーんと何かが飛び出してくる感じ、そんな感じでした。とにかく、地球って美しい。葉っぱ一枚、小さな虫一匹、空から降ってくる雨の一粒、小さなものの一つ一つの生命力を改めて思い出しました。
レイチェルはセンスオブワンダーの中で、「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと言っています。知識や情報を詰め込むのではなく、共に体験し感動を分かち合う。美しいものを美しいと感じる感覚、新しいものに触れた時の感激、体験から得られるその感覚は忘れることはなく、更にはもっと知りたいと思うようになるでしょう。自然に触れるということは、感受性に磨きをかけるということだと思います。雲の流れを見ても、風の音を聴いても、草花の香りを嗅いでも、沢山のストーリーに出会います。それが都会のビルの間の雲だとしても。。。
AgriPoucherの小さな畑の中でも、沢山のストーリーがあります。一粒の種から芽を出し、葉っぱが増え、成長していく。揃って太陽の方を向き、水分が無くなれば元気がなくなり、お水を与えればシャキっとする。虫が来ることもあるでしょう。やがて、小さな種から食卓に上がるものが出来る。植物の神秘について、自然の素晴らしさについて、地球の偉大さについて、この小さな畑の中でも全てが詰まっています。
終わりのない喜びをぜひ感じてみてください。忘れかけていた感覚を呼び戻してくれます。
小さな宇宙が広がっていますよ。