5月8日は母の日でしたが、みなさん、おかあさんに作ってもらった思い出のご飯って何でしょう。
おふくろの味と言えば、肉じゃがだったり、おみそ汁だったりするのかもしれませんが、私は母の作ったおむすびが好きでした。
最近、おむすびを食べる機会あり、そう言えば、「おむすび」と「おにぎり」って2通りの言い方があるけど、どう違うのだろうと疑問に思って、あれこれ調べてみました。
いろいろ調べてみると、毎日食べているお米にも全然意識を向けていなくて、知らないことだらけだったので、今日は少しおむすびについての情報をシェアしたいと思います。
結論から申し上げると、ご存知の通り「おむすび」と「おにぎり」は同じものです(笑)
ここで話を終わらせては元も子もないのですが、これらの違いは①地域②語源③形の違いなどによる言い方の違いだけです。
関西では「おにぎり」と呼ぶのが主流のようですが、いろいろ調べていく中で「おむすび」と呼ぶ方が素敵な感じがしてきました。
「おむすび」の語源は「古事記」に登場する農業の神様「神産巣日神(かみむすびのかみ)」に由来するといわれています。
産巣日(むすび)の産巣(むす)には「生み出す」という意味があり、息子(むすこ)や娘(むすめ)という言葉もこの産巣(むす)が語源になっています。
そして、産巣日(むすび)は「結び」に通じ、つなぐ・しっかりとした関係を作るという意味に使われます。
さらには、水を「掬う(すくう)」ことを「掬ぶ(むすぶ)」とも言うそうで、「むすび」とは本来、両手を合わせて何かが外に洩れ出ないようにする行為と考えられていました。
そして、昔から日本では山はご神体と信じられていますが、おむすびの三角形は山(神さま)の形を模したものと考えられています。
上記をまとめると、「おむすび」は、炊いたお米を手と手でむすび合わせ、三角形にすることで、神さまパワーをごはんの中に取り込み、さらにそれを食べることで、神様とつながるという意味がこめられていたということがわかります。
特に、子どもたちのために作ったおむすびは、おかあさんの魂と子どもの魂を結ぶものだとされています。しっかり親子の絆を結び、子どもたちが神様のご加護を受けるようにと心を込めて、おむすびを握る。
なんだかありがたいですね。コンビニのおにぎりとは中身が全く違います。
おむすびのよさは、氣の話だけではなく、栄養面・健康面でもメリットがあります。
最近、糖質制限という言葉をよく耳にします。
糖質=悪のような風潮がありますが、糖質はなくてはならない大切な栄養素です。
脳を動かすエネルギーは100%「糖」
糖質を摂らなければ、脳は働かなくなります。過度の糖質制限をしたら、食べきれないほど大量のたんぱく質や脂質を摂る必要があります。摂れなければ栄養不足になり、体内に老廃物がたまり、身体が酸化し、健康を害することにもなりかねません。
そして、同じ糖質でもパンよりお米がいい理由もあります。
お米は小麦粉に比べると消化吸収が緩やかなので、食後の血糖値の上昇が緩やか。インスリンの分泌もおだやかなので、粉ものに比べ、糖尿病のリスクは小さいのです。日本人の5人に1人が糖尿病・糖尿病予備軍と言われています。パンやラーメン好きの方は要注意かもしれません。
お米には、しあわせホルモンと呼ばれるセロトニンや睡眠ホルモンのメラトニンの材料となるトリプトファンを含まれているので、脳の働きを高めてくれるだけではなく、神経機能を正常化してくれるという食効もあります。
そして、おむすびのように冷めた糖質には「レジスタントスターチ」というデンプンが増加することが、最近の研究でわかってきました。
レジスタントスターチは腸全体を掃除しながら、腸内細菌に栄養を与えてくれる食物繊維と同じような働きをしてくれます。
食物繊維は大きく分けて2種類あります。腸の善玉菌の栄養になる水溶性食物繊維と腸にたまったカスを回収する不溶性食物繊維。どちらも腸内環境を整えるために欠かせませんが、レジスタントスターチは、その水溶性・不溶性両方の働きを兼ね備えています。しかも届きにくい直腸にも善玉菌を届けることができます。
いろんな検証をしてきた結論は、おむすびは手軽に食べれる究極のファストフード!
特に素手で握ったおむすびは大切な常在菌の交換・獲得もできます。
以前のコラムでも書きましたが、私たちは元々胎児の時は無菌状態。
産道を通る時に菌を獲得します。(腸内環境のこともこのコラムで触れています。)
生を受けて最初のプレゼントはおかあさんからの常在菌。
そして、子どもの頃から何度もおむすびを食べていると思いますが、そのたび、目には見えないおかあさんの愛と常在菌を受け取っています。
昨日5月8日は母の日。
おかあさんに感謝の言葉をお伝えされましたでしょうか?
ふだんはなかなか伝えられない「ありがとう」ですが、この動画を見ると、伝えずにはいられなくなります。よろしければご覧ください。
私も、母の日になるとこの動画を思い出して、娘たちにとっては母である自分を自分で褒めつつ、素直な気持ちで母に感謝を伝えています。
最後になりましたが、明日5月10日まで川西阪急さまの母の日イベントに出店しています。お時間許す方は覗きに来てくださいね。お待ちしています。