生物の多様性ってなぁに?

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以前、動植物が独自お進化を遂げたエクアドルのガラパゴス諸島に訪れた時の話について触れる機会がありました。( https://chikyu-labo.com/旅で掴んだ宝もの/ )

そこでしか遭うことができない数々の動物たちとの出会いに心を鷲掴みにされ、今でもまた訪れたい場所としてずっと心に刻まれているその島々を思い出したときに、ふと、地球上に現在存在している動物や植物はどれぐらいいるんだろうという疑問が湧いてきました。

今回はそのことを少しだけ掘り下げてみたいと思います。

レッドリスト

2011年のカナダのダルハウジー大とアメリカもハワイ大の研究結果によると世界中で既に認知されている生物の種類の総数は約125万種類。

生物の種類の総数は約870万種にもなり、うち、動物数は約777万種、植物が29万8000種、菌類が61万1000種と推定されました。

また、870万種のうち、650万種が陸上の種で、残りの220万種が海洋種、陸上種の86%、海洋種の91%が未知種であることが発表されました。

そもそも、知られていない種の数をどうやって特定したのかはさておき…。

これらの種の中にはもう見れなくなってしまう恐れがある、いわゆる絶滅危惧種という存在があります。

そして、この絶滅の危機に瀕している種を管理しているのが、おそらく皆さんが耳にしたことがあるであろう「レッドリスト」と呼ばれるものになります。

このレッドリストはスイスのグランに本部を置くIUCN(国際自然保護連合)により発表され、日本の環境省はこれに基づき、日本独自の日本に生息する野生生物のレッドデータを発表しています。

絶滅危惧種に指定されている有名な動物は

・レッサーパンダ

・ワオキツネザル

・ホッキョクグマ

・アジアゾウ

・シロサイ

・チンパンジー

・ジャイアントパンダ

・エジプトリクガメ

日本の動物では

・イリオモテヤマネコ

・エゾナキウサギ

・ラッコ

・ジュゴン

・トド

・コウノトリ

・トキ

・ヤンバルクイナ

・ハヤブサ

などが指定されていますが、これもほんの一握り…。

先のIUCNの2021年の発表によると、全世界で37400種が絶滅の恐れがあり、日本では環境省の発表で2020年に3716種を絶滅危惧種として指定しています。

絶滅危惧種はその名の通り、絶滅が危惧される種の事を指しますが、絶滅種という、過去に存在はしていたものの、生存の確認が全く取れていない種もあります。

例えば日本の場合、ニホンオオカミは1910年に発見されて以来、それ以降の生存が確認されていないため、絶滅種となります。

また、ニホンカワウソも2012年に絶滅種に指定されました。

なぜ種の絶滅が起こるのか?

その理由は大きく分けると2つ。

自然絶滅と人為絶滅です。

自然絶滅とは自然界の営みの中で淘汰されていくこと。

人為絶滅は人間の活動の影響を受けて絶滅することを指します。

・無計画な森林伐採と開発

・乱獲や密猟

・化学物質などによる環境汚染

・外来種の影響

以前のコラムで建築資材用に植えられた針葉樹の放置林の伐採をし、広葉樹の植林をすることの重要性について触れましたが( https://chikyu-labo.com/森づくりは地球づくり/ )、世界に目を向けると1990年から2015年の間に南アフリカの面積とほぼ同じ規模の森林が消失してしまいました。

森林の減少はそこに住む動植物も生活が出来なくなり、やがて絶滅へと向かっていきます。

クロマグロは準絶滅危惧種に指定されていますが、近年、魚の生食が世界中に普及したためと言われています。とはいえ、マグロに関しては世界全体の7割が日本で消費されると言われており、私たち日本人による乱獲が大きな影響を及ぼしていることは否定できません。6〜8月がマグロの産卵時期にあたり、この時期にはまき網漁が行われますが、漁獲量の制限は設けていても、超過した分は海に廃棄されるという状況がありました。

中でもまき網にかかるマグロは30kgほどとまだ小さく、この大きさのマグロが廃棄されるということは、大きく育つマグロが減ることに繋がるので総数が減ることになり、結果、2021年に準絶滅危惧種に引き下げられるまでは絶滅危惧種に指定されていました。

昨年回復の兆候が見られたことにより引き下げになったので、このまま順調に統制が取れていけばと願うばかりです。

化学物質による環境汚染の影響も深刻です。

川から海へと化学物質は、本来の微生物による分解の力にブレーキをかけ、河川や海の生態系にダメージを与えています。土中に染み込んだ農薬や汚染された大気も同様で、微生物に影響し、循環を鈍化させ生物を脆弱化させていきます。

1910年に渡瀬庄三郎という動物学者がガンジス川の流域で捕獲したマングース17頭を、サトウキビ農園の獣害の原因となっていたネズミの駆除と、ハブの駆除を目的として沖縄に持ち込みました。現在沖縄に生息しているマングースは、この当時持ち込まれた17頭の子孫にあたります。害獣コントロールによる生物的防除は、当時、世界中の広い範囲で導入されていました。この時はまだ、外来種を自然界に与える影響についてまだ理解されていない時期でした。マングースは食欲が旺盛でなんでも食べることから、飛ばない鳥のヤンバルクイナが格好の標的となり、1985年からわずか20年足らずで生息域が40%も減少してしまいました。それだけでなく、沖縄に生息していた希少な種類の動物たちがマングースに捕食され、生態系のバランスは見事に崩れてしまいました。そして、皮肉にも、マングースはハブをほとんど食べませんでした。ちなみにマングースを導入したことによる絶滅は沖縄だけでなく、西インド諸島やフィジーなどでも起きているそうです。

これらが人の活動の影響によるものです。

では、私たち人間が地球上の植物も含めた全ての生物の総数量に対してどれだけの割合で存在しているのかというと、実は、0.01%にしか過ぎません。その0.01%が地球全体に与えるダメージはとても甚大ということですね…。

自然淘汰によるものであれば、それは地球の意志によるものかも知れません。

そこには人の手が入る隙がなく(もしくは地球が人の手が入ることを拒むかも知れません)自然の営みの中で存在がなくなることは、それ相応の意味があるのかもとすら思ったりします。

ですが、人為的なものであればそれは意味合いが大きく異なります。

私たちがここまでダメージを与える生活を、私たちの世代で終わらせて再生可能な方法で、他の動植物と共生をしていくこと選ぶフェーズに入っていると感じます。

「リジェネレーション(再生)」この取り組みが今後の重要なキーワードになってくるのではないでしょうか。

今生きている世代は、これまで命を紡いでくれているご先祖様の代表。

私達ならきっとできるはずです。

この素晴らしい地球、多様性に満ちた動植物、美しいと感じれる生き方をまたこれからの世代に引き継いでいきましょう!

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