2月も後半に入り、お日さまの光・肌に突き刺さる柔らかな風・庭先に遊びに来る鳥の声から
春を感じる季節になってきました。
さて、今回のテーマは、微生物と仲良く暮らそうです。
何回かに分けてお話ししたいと思います。
微生物ってなんだろう?
微生物とは、肉眼では見えない小さな生物です。
地球上でもっとも古く、もっとも繁栄している生き物です。
大きく分けると真正細菌・菌類・古細菌・原生動物・微細藻類、と呼ばれる生物たちが微生物の仲間です。
特徴は、細胞を持ち、栄養を摂取しエネルギーを生産し、細胞分裂しながら増えていきます。
地球には、およそ1兆種類の微生物がいるが「そのうちの99.999%はまだ見つかっていない」と言われています。
私たちの身体の中・家の中・空気中、数え切れない微生物の中で、
人間や動物、植物たちも地球上の全ての生命は生きているのです。
微生物なしでは、生命維持活動も出来ません。
人間の身体には、100兆個を超える微生物(主に細菌)が存在しています。
大半は人と共生関係にあり、通常体に害を及ぼすことはありません。
このような微生物を常在菌と呼びます。
微生物は、もの凄い可能性と力を持っています。
例えば、微生物(乳酸菌、麹菌、酵母など)のはたらきによって発酵が起き、
その発酵技術が人の健康を救うと言われいます。
日本は、昔から発酵技術を食生活に取り入れてきた民族です。
味噌・醤油・酒・お酢・魚の干物や納豆・糠漬けなど、
発酵食を普段から食事に取り入れてきました。
腸内細菌は、大きく分けて善玉菌・悪玉菌・日和見菌という、3つの種類があることも特徴です。
腸内細菌の種類は人それぞれ異なり、食生活や居住国によっても変動するそうです。
昔から、腸の健康は『うんち』から確認しようと言われきました。
トイレが洋式になった現代では、確認もしやすいですね。
オシッコのことを小便。うんちのことを大便と言います。
小さなお便りと大きなお便りと書きます。
お便りを意識して確認してみましょう。
大きなお便りには、大きく2つの種類があります。
一つは、「腐敗便」もう一つは「発酵便」です。
分かりやすい話、夏場に黒い袋に食べ物を入れて、
日光に当てて置いたらどうなるでしょうか?
腐る?腐らない?
多くの方が腐るを想像すると思います。
体内温度は、約38度~39度ほどあると言われています。
悪玉菌が優勢している人の腸内では、食べたものが腐敗して行きます。
腐敗した便は、比重が重くなり便器の底に沈み臭いも強くなります。
腐敗便になりやすい人の特徴
・ストレスが多い・食品添加物が多い食べ物をよく食べる・パンが好き・インスタント食品を食べる
・牛肉や乳製品が好き・外食が多い・甘いものが好き・アレルギーを持っている・お腹が張っているなど。
逆に善玉菌優勢で、腸内環境が健康な人は、食べたものが発酵に向かいます。
発酵した便は、比重も軽く便器の上の方に浮かんでいます。
発酵便になりやすい人の特徴
・よくそしゃくする・発酵食品をよく食べる・肉よりも野菜中心の食事を選ぶ・添加物に気を付けている
・睡眠をしっかり取る・冷たい食べ物をあまり食べない・お腹が柔らかい・土をよく触るなど
アメリカで注目の『うんちBank』が日本でもじわっと始まっています。
腸内細菌は、免疫力・自律神経の調整・食べ物の代謝・組織の再生・全身の臓器との通信など、役割は多岐にわたります。
そんな腸内細菌の生態系を、「腸内細菌叢(そう)」または「腸内フローラ」と呼びます。
腸内細菌たちは私たちの心身の状態に合わせ、日々少しずつ、存在比率や働きの強さ(バランス)を変えながら、体のダメージを最小限にとどめてくれているのです。
しかし、食の欧米化や抗生物質の多用、行き過ぎた清潔主義、ストレスの多い生活などにより、
現代人の多くは、多かれ少なかれ腸内フローラが乱れています。
遺伝子解析技術の進歩により、腸内フローラの乱れが様々な疾患に関わっていることが明らかになってきたそうです。過敏性腸症候群、うつ病、便秘症、糖尿病(Ⅱ型)、脂質異常症、がん、アトピー、アレルギー、婦人科系の疾患、腎臓病、心疾患、パーキンソン病、その他の自己免疫疾患など
疾患に悩む人々の中で、健康改善に向けてドナーの安全な便を自分の身体に取り入れて、腸内フローラを健康にしていく取り組みということです。
私たちの体を巡る血液は、小腸でつくられていると言われています。
そのように世界に発表し、トンデモ論と叩かれた千島学説も近年世界中で見直されてきています。
見えないけどすごいんだよー
微生物は!
今回はこのあたりで