春と言えば桜。
桜と言えば、お花見。
お花見と言えば、花見団子!
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今、神戸では桜が満開。
お花見シーズン到来中です。
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日本人が桜と聞いて一番最初に思い出されるのが
ソメイヨシノ。
今、そのソメイヨシノが
危機に瀕していることをご存知でしょうか?
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そして、その前にソメイヨシノが
クローンの桜だということをご存知でしょうか?
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ソメイヨシノは
1本の木から接ぎ木で増やされてきています。
日本中のソメイヨシノは
すべて同じ遺伝子を持っている
人工的に作られた、言わばクローンの桜なのです。
だから一斉に咲いて、一斉に散りゆくのです。
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クローンであるソメイヨシノは
ソメイヨシノ同士の自然交配では
子孫を残すことができず、
必ず人の手が必要な品種なのだそうです。
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先ほど、「ソメイヨシノが危機に瀕している」と
書きましたが、先日TVで
「お花見ができなくなるかも」という
ニュースを見たのです。
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調べてみると、その原因は大きく2つ。
1つは虫害。
外来種のクビアカツヤカミキリという虫による
被害が拡大していて
その幼虫がソメイヨシノの幹の内部を侵食。
枯らしてしまうことがあるということ。
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クローンの弱点として、
一気に大流行するかもしれないという恐れがあります。
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そしてもうひとつが「サクラ類てんぐ巣病」という
かびの一種(タフリナ菌)が原因でおこる伝染病。
サクラ類てんぐ巣病にかかった枝は
多数の小枝を発生しながら大きなかたまりとなり、
数年間で枯れてしまいます。
病気になったまま放置しておくと、
樹全体に被害が広がり、
更には周辺の桜にも伝染するそうです。
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ソメイヨシノはこの「サクラ類てんぐ巣病」に
非常に罹りやすいそうです。
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原因はいろいろありますが、
湿度の高い川沿いや湖のほとりに
多く植えられているということ。
景観は素晴らしいのですが、
ソメイヨシノの生育には
適さないのかもしれません。
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そしてもうひとつは
ソメイヨシノの成長が早いこと。
一気に伸びて、樹と樹の間隔が密になり、
風通しが悪くなることも
原因の一つと考えられています
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それゆえ、
公益財団法人「日本花の会」ではソメイヨシノを
守るため苗木の配布や販売を中止しているそうです。
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私が子どもの頃に比べて、
桜を楽しめるところが増えたような気がしていました。
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現在日本では、
桜の種類は基本の10種。
変種を合わせると100種以上の桜が自生しています。
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人工的なソメイヨシノがどんどん植えられ、
日本の桜の約80%を占めている昨今、
生態系のバランスを崩しているのから、
淘汰され始めているのかもしれません。
これはあくまで個人的な見解です。
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地球は絶妙なバランスで成り立っています。
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例を上げると、空気中の酸素空気の酸素は約21%。
18%未満の酸素濃度が低い空気を1回吸い込んだだけでも
私たち人間は死亡することがあります。
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そのバランスを保つことができているのは地球の働きのおかげ。
海水の塩分濃度や男女比率…
素晴らしい調和が保たれていることに
私たちは意識を向けることはほぼなく
あたり前に生活を続け
どんどん地球環境を破壊し、
地球上の生態系のバランスを崩しているのです。
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今年は令和5年。
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元号が変わる時にはよく耳にしていた
beautiful harmony
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令和の英訳は「美しい調和」
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令和の由来になったのは
万葉集に描かれていた「梅花の宴」の情景
梅と桜、花の種類は違いますが、
花を愛でる宴から令和という元号は生まれました。
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お花見の季節、桜の木の下で、ただ飲んで食べるだけではなく、
自然を感じながら、美しい調和を保つことにも
意識を向けたい令和の時代です。
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そして、自然への感謝は
お花見の由来からも求められています。
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さくらの「さ」は古語では神様を表します。
山から下りてきた「さ」の神様が
座してお鎮まりになる場所を「くら=座」
桜は「さ」の神様がおいでになる所(=くら)
という意味になります。
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桜が咲くのは、「さ」の神様が降臨したしるし。
農民たちは桜の根元に
酒(さ・け=神さまの食事)や食べ物を供えて、
田に降臨してきて下さった感謝を捧げ、豊作を祈り、
その後、お供えした酒や食物で宴会をした。
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これが「お花見」の始まりだという説があります。
お花見はご神事の後の直会ですね。
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万物には八百万の神が宿るとする
古来の日本の習わしのように
時に自然に対して、
感謝の気持ちや畏敬の念を感じる機会を持つことで
生き方も変わってくるように感じます。
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私たち㈱地球LaboはAgriPouther®シリーズを通して、
地球にやさしい循環型のライフスタイルをご提案しています。
地球のためにできることを楽しみながら始めてみませんか?
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今日はお花見から環境を考えてみました。
拙文にも関わらず、お付き合いいただきありがとうございました。
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参照:公益財団法人日本花の会HP