2021年4月12日

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サスティナブル農業という選択

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私たちが毎日食べているお野菜は、どうやって育てられているのか考えたことはありますか?

土に種や苗を植えて、水を与えればキャベツやニンジンが育つと思っている人も少なくないようです。

以前、こんな話を聞きました。今の子どもたちの中には、ロールイカは、あのまま海の中で泳いでいたと思っているそうです。そして、カット野菜という野菜の種類があると思っているそうです。この20年で、畑だった場所は、住宅やビルになり都市に変わり、畑や田んぼが消えてしまいました。都会に住む人たちは、身近に野菜が育つ風景を見ることが出来なくなってしまい今では、野菜を見れる場所は、スーパーか宅配で届けられた箱の中だけになってしまった人もいます。そうなると益々、育つ環境や過程への関心は、薄れていっているのかもしれません。

多くのお野菜は、農薬を使って育てられています。いつから農薬や殺虫剤を使うようになったのでしょうか?

そして、農薬や殺虫剤は、どのように地球環境に影響しているのでしょうか。

農業がはじまって以来の1万年間、人間は常に病害虫に悩まされ続けてきました。なんとかしたい、、、という長年の夢にようやく光明が見え始めてきたのは19世紀です。直に効果的な薬剤が大量に得られるようになり、農民は多くの苦しみから逃れることが出来るようになりました。日本で化学農薬が本格的に使用されるようになったのは、第二次世界大戦後です。終戦後、日本は農業労働力不足、作付面積の減少、天候不順などにより、深刻な食料不足に陥りました。そんな食料危機を克服する技術の一つが化学農薬でした。戦後、多くの化学農薬が誕生し、不安定だった作物の収量の安定、除草剤の開発による農業労働時間の減少など、農業の省力化に大きく貢献しました。

今、私たちが毎日食卓で野菜を手軽に食べれるのは、農薬のお陰でもあります。
しかし、農薬・殺虫剤を使えば使うほどその慢性毒性や環境破壊が進み、微生物を始め虫やミツバチ、動物も人間も生きていくことが出来なくなる地球になってしまう可能性から、世界中で化学農薬を使わないオーガニック農法へ、国を上げてシフトチェンジが始まっています。ヨーロッパでは、未来に向けて農薬を極力使わない方向に舵を取り、法整備を行い、オーガニックを当たり前にしていく流れが出来始めています。

日本語訳での視聴方法:Transcriptをクリック→日本語を選択


では、日本はどうでしょう?
日本では、これまでの経験や歴史から、化学農薬に頼らない有機農法や自然農法等にシフトしていく方も少しづつ増えてきています。しかし、全体的にみると世界の流れとは、逆流して、農薬残留基準値の緩和や、ネオニコチノイド系農薬の使用を推し進めています。

1999年のフランスの規制に始まり、EU諸国、アメリカ、ブラジル、台湾、韓国、中国でも使用禁止の動きが広まっています。
日本では、ネオニコ系農薬のうち、イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム、ジノテフラン、ニテンピラム、アセタミプリド、チアクロプリドの7種すべてが使用可能で、規制が一斉ない。それどころか2015年には残留基準を大幅に引き下げました。

クロチアニジン系農薬などを製造している化学メーカーが中心となって農水省に申請したもので、春菊は50倍、ミツバは1000倍、ホウレンソウは13倍もの規制緩和を求め、農水省や厚労省は同社の要求にこたえて規制を緩和しました。

日本の残留農薬基準値はアメリカの数倍、EUの数十倍から数百倍といわれています。

 そもそもネオニコ系農薬は1980年代に日本特殊農薬株式会社(現バイエルクロップサイエンス株式会社)がイミダクロプリドを開発し、1988年に日本で公的試験を開始、1992年にネオニコチノイド系として世界で初めて農薬登録されています。

2019年現在でネオニコチノイドに分類される7剤中6剤が日本企業が発明したものです。世界的な流れに逆行しているのは、モンサント社のラウンドアップの規制緩和とも共通しています。日本の政府が国民の生命や健康を守るのではなく、一私企業の利益追求に便宜をはかることを優先する根本姿勢の転換が迫られています。

世界は規制 日本は緩和 詳しい詳細は長州新聞Web版へ
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/17439


今、地球上の動植物がもの凄いスピードで、絶滅していっています。2億年ぐらい前の恐竜がいた時代は、1000年の間に一種類の生物が絶滅したと考えられているが、200~300年前にかけては4年で一種、100年前には1年で一種のペースになりました。そして1975年には1年間で1000種、今では1年間に4万種以上の生物が絶滅しているとされています。そしてこのスピードはどんどん速まっています。地球から絶滅しそうな野生動物を「絶滅危惧種」と呼びます。IUCN(国際自然保護連合)が出しているレッドデータブックによると、人間と同じほ乳類では約20%、両生類では30%がすでに絶滅危惧種になっています。また、近い将来「絶滅危惧種」になると予想される生物は、ほ乳類で49%、鳥類では、77.7%です。人間が今のままの生活を続けていると、そう遠くない未来に地球上から、ほとんどの生物が消えてしまいます。その時、人間も同じく消えます。


日本では、人生100年時代と言われていますが、残された人生、どのような生き方をしますか?

大切な家族や子どもたちにどんな日本や地球を残していきますか?

地球上に暮らす生き物は、人だけではありません。
ミツバチがいなくなったら、それから4年以内に人間は、生きられらくなってしまいます。ミツバチがいないと生きていけない弱い生き物それが人間です。食物連鎖の頂点にいる責任として、地球上で暮らす生命のことを考え配慮する役割が今を生きる私たちにはあると思います。人が変われば地球環境が変わります。『Earth Shift』地球のためにあなたは何ができますか?

地球Laboは、都会の中でも始めることができる持続可能な都市型農業『AgriPoucher』を提案しています。

この春、サスティナブルにオシャレにワクワク、オーガニック野菜の栽培を始めてみませんか。

AgriPoucherは、化成肥料も動物性の堆肥も使わず、植物性の堆肥とミネラルの力を活かして、オーガニック野菜を育てることができます。ベランダから始まるエディブル・エディケーションを体験してみましょう。

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