2021年6月28日

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「減農薬」という落とし穴

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9年前。その頃の仕事仲間と市民農園を1区画借りて、遊び半分で野菜作りを始めました。あの時はまさか自分が大きな畑を借り、野菜を育て、販売する時が来るなんて想像もしていませんでした。

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実際に野菜を育て始めて、いろいろ勉強しました。

野菜のことはもちろんですが、土のこと、種のこと、肥料のこと、農薬のこと。

野菜作りに関わること全てが興味の対象になり、いろんな本を読み、農家さんの話を聞き、自然農の講座も受け、野菜ソムリエの資格まで取得しました。

その中で知った衝撃の事実を今日は少しお伝えしたいと思います。

みなさん野菜を選ぶ基準は何ですか?

もちろん新鮮さ。これは外せませんよね?

他には価格や産地などでしょうか?

品質重視の方は「オーガニック」や「有機栽培」、「減農薬」などの記載があれば、少しくらい高くても、「安心安全」だからとそちらを選ぶ方もいらっしゃるのではないでしょうか?

実はここに落とし穴があります。「減農薬」は要注意です。

以前より、「減農薬は意味ないよ」という話は聞いていましたが、意味がないどころか危険が潜んでいることを改めて知ることとなりました。そのきっかけとなったのが、友人からいただいたはちみつです。

1990年代から世界的に始まった謎のミツバチの大量死というトピックス

ハチのことに言及すると主旨とずれるので、今回はその直接原因と科学的に証明された殺虫剤「ネオニコチノイド系農薬」について、生活に密接に関わる、より身近な問題としてお伝えしたいと思います。

まず、このニコチノイド農薬の特徴は

  • 浸透性

水溶性で、根・茎・葉・花・花の蜜・実など植物の内部まで浸透します。

  • 残効性

地中に1年以上残留します。もちろん野菜内部にも残留します。

  • 神経毒性

殺虫剤として利用されるのですが、昆虫の脳内での主要な役割を持つ「アセチルコリン」という神経伝達物質の正常な働きをかく乱します。簡単に言うと神経伝達のスイッチをオンにして、「異常興奮状態」を起こさせます。

野菜作りは虫との戦いです。

種をまき、葉っぱが数枚出てきたと喜んでいたら、翌日すべて食べ尽くされていたということはよくあります。農家にとっての害虫は天敵以外の何物でもなく、散布するだけで、虫が死んでくれる農薬は農家にとっては魔法の薬。とてもありがたい存在です。

ですが、消費者にとってはどうでしょう?

もちろん人口が増加している現代において、大量生産するためには、農薬が必要だったのかもしれません。ですが、人体に影響があるとしたら、どうでしょうか?

毎日、健康のためにせっせと摂っている野菜なのに、逆に健康被害をもたらすとしたら?

前述の「アセチルコリン」は人間の脳や自律神経、末梢神経、さらには免疫系や生殖系でも重要な役割を担っています。

ネオニコチノイドの人体への影響についての最新の研究では、母体経由でこどものIQが低下するリスクや脳の発達異常・心臓の先天異常のリスクが高くなるという報告もあります。もちろん胎児だけではありません。

子どもからご高齢の方までいろんな病気や障害の原因となっています。たばこのニコチン様の毒性が低濃度長期曝露で人体に影響するからです。

農薬はきれいに洗ったら大丈夫。そう信じている方もいらっしゃるかもしれませんが、

残念なことにネオニコチノイドは、細胞内部まで浸透しているので水で洗っても落ちないし、熱にも強いので、毒性を弱めることが難しく、しかも少量で作用します。

ずいぶん話を元に戻しますが、「減農薬は要注意」と書きました。

このネオニコチノイド系農薬は長い期間残留するので、散布回数を減らすことができます。だから、堂々と「減農薬」と謳えるのです。散布回数が少ないからと言って、決して安心安全とイコールではないのです。

ヨーロッパではネオニコチノイド系農薬を規制され始めているにも関わらず、厚生労働省は2015年5月19日に「ネオニコチノイド系農薬の食品残留基準」を緩和しています。

例えば、ほうれんそうは従来の基準の約13倍に緩和されましたし、茶葉に関しては、日本はEUの基準値の600倍。日本人の飲んでいるお茶はEUには輸出できません。EU基準を満たした「安全な」茶葉が輸出されているのですから、おかしな国です。一体何を大切にしているのでしょう。

私たちに何ができるのか?

国や企業、農家さんに文句を言うのではなく、まずは消費者が賢くなりましょう。疑問を持ったり、関心を持ちましょう。

「買い物は投票です」

藤原ひろのぶさんの言葉をお借りしました。

私たち消費者が正しい知識を持って買い物をすれば、企業は「売れるもの」「求められるもの」を作ります。1人で社会を変えることはできませんが、1人1人が変わらないと社会は何も変わりません。

ここまでお読みくださり、ありがとうございます。みなさまと共に、自分自身と大切な方の健康を守るため、これからも学び、発信、行動していきたいと思います。もし気になるテーマがございましたら、リクエストいただけるとうれしいですし、関心のある方にシェアしていただけるとありがたいです。共に輪を広げていきましょう。

最後に付け足しますが、ネオニコチノイド系農薬は農業だけでなく、家庭で使用する園芸用殺虫剤、ペットのダニ・ノミ取り、アリやコバエ、ゴキブリの駆除剤、シロアリ駆除剤、住宅建材などにも使用されていますので、ご家庭でご使用の方は成分など調べてみてください。

また、下記のコラムではグローバルな目線で「ネオニコチノイド」に触れていますので、合わせてお読みください。 https://chikyu-labo.com/%e3%82%b5%e3%82%b9%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%8a%e3%83%96%e3%83%ab%e8%be%b2%e6%a5%ad%e3%81%a8%e3%81%84%e3%81%86%e9%81%b8%e6%8a%9e/

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